
こんにちは、古林形成外科難波心斎橋院です。
この記事でわかること

夏の服装になって露出が増え、首元やデコルテのしこりが急に気になり始めた。そんな時季に来院される患者さんがいらっしゃいます。道頓堀や心斎橋で人と接するお仕事の方にとって、首・デコルテは特に「傷を残したくない」場所ではないでしょうか。
首・デコルテの粉瘤は、傷跡が心配なら形成外科という選択肢があります
粉瘤(アテローム)は、皮膚の内側に袋ができ、古い角質や皮脂がたまってできる良性のしこりです。首・デコルテのように人目につきやすく、皮膚の動きが多い部位は、切り方や縫い方で仕上がりに差が出やすい場所です。
だからこそ、傷跡が気になる部位では、皮膚の手術を専門とする形成外科という選択肢があります。当院の総括医・古林玄は、がん研有明病院での乳房再建、聖路加国際病院での顔面の形態手術を経た日本形成外科学会専門医です。「治した後の見た目まで考える」という姿勢を、首・デコルテのような部位でも大切にしています。
傷跡を目立ちにくくするために、どんな工夫をしますか?
粉瘤の袋が小さいうちであれば、くりぬき法という治療が選択肢になります。専用の円筒状の器具(2mm・3mm・4mmなど)で小さな穴を開け、そこから袋ごと内容物を取り出す方法です。
実際、非感染の粉瘤を対象とした比較研究では、くりぬき法の創の長さは平均0.73cmで、従来の切開法(2.34cm)より短く、再発率に差はなかったと報告されています(Lee HE et al. 2006)。顔や見た目が気になる1〜2cmの粉瘤には、くりぬき法が適しているとされています。
縫合の際も、皮膚の張力を分散させながら、できるだけ細い糸で丁寧に閉じることが、傷跡を目立ちにくくする鍵になります。縫合糸の選択が傷の仕上がりに関わることは、形成外科の分野でも報告されています(Byrne & Aly 2019)。当院では拡大ルーペを用いた精密な縫合で、傷跡の最小化を目指しています。

術後の傷跡は、どう変化していきますか?
傷跡は、術後すぐにきれいな状態になるわけではありません。当院の経験では、術後1ヶ月ごろに傷が一度硬くなる傾向があり、その後3ヶ月から半年ほどかけて、少しずつ柔らかく目立ちにくくなっていきます。この経過を知っておくと、途中で不安になりにくいと思います。
特にデコルテ(胸元)は、肩や胸と並んで傷跡が赤く盛り上がるケロイド・肥厚性瘢痕ができやすい部位のひとつです。体質によっては注意が必要なため、当院では術前にこうしたリスクもお伝えし、必要に応じてテープ固定などのケアをご案内しています。また、傷が落ち着くまでは紫外線による色素沈着を防ぐため、遮光を心がけていただくと安心です。

よくある質問(FAQ)
Q. 首・デコルテの手術は日帰りでできますか?
A. 大きさや状態によりますが、多くの場合、局所麻酔による日帰り手術が可能です。なんば駅出口すぐの立地のため、お仕事帰りやショッピングのついでにもご相談いただけます。
Q. 保険は使えますか?
A. 粉瘤の切除は、大きさや部位に応じて保険適用となる場合があります。当院は保険診療を中心とした形成外科で、自費の美容外科は行っていません。費用の目安は診察時にご説明します。
Q. 傷跡は完全に消えますか?
A. 医学的に傷跡を完全にゼロにすることはできませんが、形成外科的な縫合により、目立ちにくい状態を目指すことは可能です。「よく見ないとわからない」仕上がりを目標にしています。
まとめ
首・デコルテの粉瘤は、見た目が気になるからこそ受診をためらいがちですが、傷が小さいうちのほうが治療の選択肢は広がります。年中無休で診療していますので、大阪・難波で首元やデコルテのしこりが気になる方は、お気軽にご相談ください。
- Lee HE et al. Comparison of the surgical outcomes of punch incision and elliptical excision in treating epidermal inclusion cysts. Dermatol Surg. 2006;32(4):520-5.
- Byrne M, Aly A. The Surgical Suture. Aesthet Surg J. 2019;39(Suppl_2):S67-S72.
- 日本形成外科学会
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
記事監修:古林 玄(日本形成外科学会専門医)





