ほくろ|大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

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ほくろ

ほくろ|大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

病気や症状で調べる
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ほくろの特徴

ほくろの特徴

「ほくろ」は、皮膚の母斑細胞(ぼはんさいぼう)という細胞が増殖した良性の腫瘍で、医学的には色素性母斑と呼びます。一口にほくろといっても、平坦なものから盛り上がったもの、茶色(褐色)のものから黒いもの、形状も、円形や楕円など、その見た目は様々です。
一般的にほくろは、人体に悪影響を及ぼすことはないので、顔や体にできていても心配はありませんが、まれに基底細胞がんや悪性黒色腫(メラノーマ)といった悪性のものが含まれるため、異変を伴うものには注意が必要です。ほくろが「急にできた」「大きくなった」「色や形が変わってきた」という変化に気付いたら、自己判断せずに早めにご相談ください。
また、良性のほくろであっても大きくなると目立ち、とくに顔周りは人の視線が集まりやすいため、どうしても気になります。ふくらみがある場合、場所によっては、まぶたにあたって視界の邪魔になる、ひげ剃り・洋服・アクセサリーが引っかかるなど、疾患として支障を生じることがあります。こうした日常生活に支障があるケースでは、保険適用による除去手術が可能になります(整容または美容目的での除去手術は全額自己負担になります)。ほくろでお悩みをお持ちの方も、一度受診されることをおすすめします。

こんな「ほくろの変化」はありませんか?

  • いままでなかったほくろが急にできた
  • もともとあったほくろが急に大きくなった(長径6ミリ以上)
  • 色や形が変わってきた気がする(色々な色が混じっている、色が濃くなった)
  • 円形や楕円ではなく、いびつな形状をしている
  • ほくろと皮膚との境目がにじんでいる(境界がはっきりしない)

このような異変を認める場合、皮膚がんが疑われることがあります。気付いたら早めに受診してください。

ほくろの診療

ほくろの診療

ほくろの診療で最も大切になることは患者様からお話いただく症状や状況です。治療計画の決め手となる検討項目は、ほくろのサイズ、形状、場所、患者様の肌質、生活背景(職業、習慣)、治療期間など、多岐にわたります。そのため、当院ではじっくりと患者様からお話を伺うとともに、患者様ご自身の希望も率直におっしゃっていただくようにしています。
問診後にはダーモスコピーと呼ばれる皮膚拡大鏡を用いて検査を行います。そこで悪性の疑いが強く、リスクが高いと判断した場合は、切除し病理検査にて診断を確定します。悪性の場合は、健康保険が適用されます。

悪性病変の診断

基底細胞がん

最も発症頻度の高い皮膚がんで、顔面にできやすい傾向があります。結節潰瘍型、斑状強皮症型、表在型などに分類され、結節潰瘍型の初期病変は、ほくろと似ているので皮膚生検なども検討しながら、慎重に見分けていきます。メラノーマに比べると悪性度は低くなっていますが、手術で完全に切除する必要があります。

悪性黒色腫(メラノーマ)

悪性黒色腫(メラノーマ)はがんの中でも悪性度が高く、最も注意すべき皮膚腫瘍です。転移しやすく、発見から短期間で生命に関わる可能性が高いことから、早期に発見し、確実に治療を行うことが重要です。日本人では足の裏に比較的多く発生するとされていますが、他の部分にできることもあります。悪性黒色腫を疑う所見として、以下のABCDE基準があります。

  • A:Asymmetry(ほくろの形が左右非対称)
  • B:Border irregularity(皮膚との境界がはっきりせず輪郭が不明瞭)
  • C:color variegation(色がまだらで濃淡が不均一)
  • D:Diameter(6ミリ以上の大型の病変)
  • E:Evolution(急速な増大、形状・色調・表面の状態の変化)

実際にはダーモスコピーを使って病変の「良性・悪性らしさの程度」を観察します。この時点で悪性らしさが全くなければ良性の色素性母斑(ほくろ)と診断できますし、極度に悪性らしさが強ければメラノーマと見破れます。より正確な確定診断を行うため、腫瘍を切除して病理検査を行います。

ほくろの治療

ほくろのサイズや部位などを慎重に見極めて、最も綺麗な仕上がりとなる治療法を患者様の状況に合わせてご提案しています。主な治療はレーザー治療と切除手術です。ほくろの大部分は母斑細胞が作り出すメラニン色素でできています。隆起したほくろを含め、ほとんどのケースでレーザー治療が有効です。ただし、レーザー治療は、数カ月おきに複数回受けていただく必要があり、時間を要します。また母斑細胞はレーザーで蒸散されるため、病理検査はできません。
切除手術では切除範囲を緻密にデザインして切開を行います。縫合は皮膚の下で溶ける糸を使った真皮縫合を行ったうえで、髪よりも細い糸による繊細な表皮縫合を行います。このような高度な手法を駆使して、きれいな仕上がりになるようにこだわっています。

治療で重要なことは、ほくろや皮膚の状態だけでなく、患者様のご希望をしっかり伺ったうえで、最適な治療を行うことだと当院では考えています。気になることやお悩みなどがありましたら、お気軽にご相談ください。

「青あざ」について

「青あざ」は、皮膚の深い部分(真皮)で発生します。内出血のほか、母斑細胞や色素細胞(メラサイト)が集まって生じることもあります。生まれつき、または生まれて間もなくできるもの、思春期以降になってからできるものなど、いくつかの種類があります。

蒙古斑(もうこはん)

生まれて間もない赤ちゃんに、ほぼ100パーセントみられるのが蒙古斑で、生後1週から1カ月ころまでに青いシミが腰や臀部(おしり)に現れます。原因は胎生期の真皮メラサイトの残存と考えられています。通常、5、6歳までに自然に消失するため、さほど問題にはなりません。ただし、まれに通常の部位以外に現れる異所性蒙古斑も存在します。この場合、自然に消える可能性は少ないとされており、治療の対象になることがあります。異所性蒙古斑は、早期からのレーザー治療が効果的です。

太田母斑(おおたぼはん)

思春期以降に出現することがある青あざが太田母斑です。生後すぐに出現する「早発型」と、思春期前後に出現する「遅発型」がありますが、とくに思春期以降の女性に多いという特徴があります。一度発生すると、自然消退することはありません。
片側顔面のおでこや目のまわり、頬、上唇といった領域に限って点状の青あざが現れます。乳児期から次第に濃くなっていくケースや、まれに両側に現れることもあります。また、皮膚だけでなく、眼・鼓膜・鼻粘膜・咽頭後壁・口蓋などにみられる場合もあります。皮膚にある太田母斑はレーザー治療が一般的です。

なお、これらの青あざのレーザー治療ではQスイッチ付アレキサンドライトレーザーとQスイッチ付ルビーレーザーが適応とされ、異所性蒙古斑と太田母斑に限っては保険診療が可能となっています。
青あざについて気になることやお悩みなどがありましたら、お気軽にご相談ください。

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