皮膚がん|大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

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皮膚の悪性腫瘍

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病気や症状で調べる
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皮膚がんを早期に発見するために

皮膚がんを早期に発見するために

「皮膚がん」は皮膚にできる悪性腫瘍の総称であり、これらの手術治療も形成外科の手技の一つになります。主な皮膚がんには、「基底細胞がん」「有棘(ゆうきょく)細胞がん(扁平表皮がん)」「悪性黒色腫(メラノーマ)」などが挙げられますが、比較的おとなしい性質のものから悪性度の高いものまであります。
皮膚がんは、内臓のがんと違って目で見えるので、ご自身でも比較的早期で発見しやすいです。そのためにはどのような見た目のものががんの可能性があるのか、あるいはどのタイミングで医療機関を受診すべきかなどを知っておくことはとても大切です。
ここでは代表的な皮膚がんを取り上げて、良性・悪性の見分け方の基本や治療法について解説します。

  • 急にできものができたが、その正体がわからず不安
  • 仕事が多忙でなかなか医療機関を受診できない
  • できものが良性か悪性かだけでも知りたい

このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考になさってください。

良性・悪性の見分け方の基本

皮膚がんは、イボのように盛り上がったもの、シミのように平らなもの、湿疹のように赤く腫れているもの、ほくろのようなものなど様々な形態があります。良性か悪性かを見分ける基本的な方法には、「硬さ」や「表面」の観察があります。

硬さ

まずは硬さで判断できます。悪性の腫瘍は、硬く、でこぼこした感触であることが多いです。がんが周りの組織に癒着していて、押してもあまり動かないことも特徴です。良性の腫瘍の場合、柔らかく、表面はなだらかに丸みを帯びています。内容物である腫瘍は、周囲の組織と独立しているため、押してみるとコリコリと動きます。

表面

表面の特徴としては、出血する、ジクジクしている、周囲との境界が不鮮明、かさぶたがある、といったことが挙げられます。ただし、これらの特徴が認められなくても悪性の場合はあります。

完全に見極める方法は?

医学的な診断をしなければ良性と悪性とを完全に見極めることはできず、最終的には必ず専門医による診察が必要となります。
皮膚がんの治療は外科的切除がほとんどですが、診断目的でダーモスコピーという拡大鏡を用いたり、リンパ節や他臓器への転移が疑われれば超音波、CT、MRIなどの画像検査を行ったりすることもあります。また、腫瘍の一部を採取して、病理検査で確定診断をしてから手術を行うこともあります。常時、これらの検査がすべて必要になるわけではありませんが、適切な治療を行うために、このような検査を受けていただく場合があります。
しかし、一般的には、できものができたからといってすぐに医療機関に行くほど、できものに対して病気の意識は高くないのが実状です。そこで、代表的な皮膚がんの特徴を紹介することで、医療機関の受診の判断材料としてお役立ていただければと思います。

代表的な皮膚がんの種類とその特徴

皮膚には表皮と真皮(しんぴ)があり、外気と接する表皮は、体表面を覆って細菌などの異物が侵入することを防ぎます。古くなると垢として剥がれ、細胞が盛んに増殖することで常に新しい表皮を生成しています。その下層にあるのが真皮です。栄養を運ぶ血管やリンパ管、痛み・温度などを感じる神経が分布しています。その下に、皮下脂肪(組織)、筋肉、骨という構造になっています。
皮膚がんが真皮にできることはほとんどなく、多くは表皮にある有棘細胞や基底細胞ががん化します。このほか、ほくろのもとになる色素細胞ががん化すると、ほくろのがんとも呼ばれる悪性黒色腫(メラノーマ)になります。これら「表皮細胞のがん」と「悪性黒色腫」のつが皮膚がんの中心です。

基底細胞がん

基底細胞がんは、表皮の一番深い層にある基底細胞や、皮膚の内側で毛を包み込んでいる毛包(もうほう)の細胞から発生すると考えられています。日本人に最も多くみられる皮膚がんで、高齢者の頭皮や顔(頬、上下のまぶた、鼻、上口唇の周り)に好発します。
黒色~灰黒色のほくろによく似たぶつぶつとした盛り上がりで、表面にはつやつやした光沢があります。数年かけて徐々に大きくなると、中心部がへこんで潰瘍をつくり周辺部は堤防状に盛り上がってきます。通常、痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。
リンパ節や内臓に転移することは極めてまれですが、放置すると周りの正常組織を破壊しながら増殖していき、筋肉や骨などの深い組織へと浸潤することがあります。とくに皮下脂肪の少ない顔面では深部まで浸潤しやすく、骨を崩してしまうこともあります。
治療は手術による切除ですが、確実に切除しないと局所再発(同じような箇所での再発)することがあるため、しっかりと初回手術で取りきることが大切になります。基底細胞がんは日光(紫外線)曝露が原因で引き起こされることが多いため、予防として紫外線対策を行うことも有効です。

有棘細胞がん(扁平上皮がん)

有棘細胞がんは扁平上皮がんとも呼ばれ、基底細胞がんに次いで日本人に多い皮膚がんです。表皮の有棘層を構成する細胞が悪性化した腫瘍で、盛り上がったしこりに見えるため、イボと誤認されることがあります。高齢者に好発する傾向があり、頭皮や顔(鼻、耳、唇、まぶた)、手の甲などに生じることが多く、また、やけどのあとや傷あと(瘢痕)に発症することも少なくありません。
原因としては紫外線の影響や、ヒトパピローマウイルス(HPV)という子宮頚がんの発症誘因としても知られるウイルスの関わりが注目されています。そのほか、放射線治療後に起こる慢性放射線皮膚炎などが挙げられます。また、前癌病変である日光角化症やBowen(ボーエン)病から変化し有棘細胞がんになることもあります。
症状としては、皮膚の一部が赤くなることが多く、イボのようなしこりができます。びらんやえぐれた腫瘍になるとジュクジュクした赤い盛りあがりのように見え、出血したり、角化性結節ができたりしてかさぶた状態や硬くなることがあります。進行すると腫瘤から体液が染み出し、独特の悪臭を放つこともあります。自覚症状はないことが多いですが、神経浸潤が起こると強い疼痛が伴います。
早期発見できれば、治癒する可能性が高い皮膚がんですが、リンパ節などに転移する可能性もあるため、気になる症状がある場合は、早急に受診してご相談ください。

有棘細胞がんが疑われる所見

  • 表面がジュクジュクしていたり、かさぶた状態になったりしている
  • できものを繰り返している場所にできている
  • 悪臭がある
  • 顔面や手の甲などの、紫外線を浴びやすい部位にできている

前癌病変について

赤くなる皮膚がんには、有棘細胞がんとその類症があります。いずれも表皮を構成する角化細胞から発症するがんであり、類症としては「日光角化症」や湿疹と誤認されやすい「Bowen(ボーエン)病」があります。これらは前癌病変とも呼ばれ、放置すると有棘細胞がんに移行する可能性があるため注意が必要です。

日光角化症

日光角化症は、長期的に日光(紫外線)を浴び続けたことによって発症する前癌病変で、高齢者の頭皮、顔、手の甲などに起こりやすいことから「老人性角化症」とも呼ばれています。仕事や趣味などで長時間、屋外で過ごし、日焼けを繰り返している人や、日焼けで皮膚が赤くなる色白の人に生じやすい傾向があります。
臨床症状によって病型が分類されており、最も多くみられるのは紅斑(赤み)型です。数ミリから2センチ程度の赤っぽいシミのようなカサカサとした状態で、かゆみや痛みなどの自覚症状はありません。境界が不明瞭、数カ月以上治らないといった特徴もあります。そのほかの病型には、やや盛り上がり褐色でシミのような色素沈着型、イボのように盛り上がった疣状(ゆうじょう)型があります。
日光角化症が疑われる場合、ダーモスコピー検査(拡大鏡検査)や病理検査などで診断したうえで、症状に合わせた治療を行います。主な治療法としては、患部をメスで切除する手術療法、液体窒素を使った凍結療法、免疫調整薬(イミキモド)を用いた外用療法があります。

Bowen(ボーエン)病

ボーエン病は、皮膚の一番外側の表皮にできる前癌病変です。顔面など露出している部位だけでなく、お腹や背中などの体幹部や陰部、手足などの洋服に隠れた部分に発生することも多く、60歳以上の高齢者によくみられます。痛みやかゆみの症状はなく、見た目は湿疹や日光角化症などに似ています。ザラザラとした赤茶色の平らな盛り上がりで、正常な皮膚との境界ははっきりしていますが、形はいびつです。ゆっくりと進行し5~10センチ程度まで徐々に大きくなります。表皮内がんであるため、表皮に留まっていれば転移はしませんが、表皮の下にある真皮層まで浸潤すると有棘細胞がんに移行する可能性があります。
原因として、ウイルス性皮膚疾患や外傷の傷あとから発生することがあります。また、最近はまれですが、多発する場合は長期間にわたって井戸水を飲水することで起こるヒ素中毒が原因になっていることもあります。陰部などにできた場合は、ヒトパピローマウイルス感染が原因として考えられます。
ボーエン病が疑われる場合、ダーモスコピー検査や病理検査を行います。治療は、初期であれば転移することがないため、外科的に患部を残さず切除することで根治が可能です。放置すると深く進行して、悪性度が高くなるため早期治療が大切です。

悪性黒色腫(メラノーマ)

悪性黒色腫は、ほくろと見間違う代表的な皮膚がんです。黒色の盛り上がりで、色調にムラがあり、いびつな形をしているのが特徴です。色素細胞(メラノサイト)というメラニン色素を作り出す細胞ががん化するもので、皮膚がんのなかでも悪性度が高く、他の皮膚がんと診断と取り扱いが異なる点があります。人種差があり、白人での発生が最も多く、日本人は10万人あたり1~2人といわれています。
紫外線を浴びやすい顔や手足などの末端部に発症しやすく(日本人に多いのは足の裏や手のひら、爪などにできるタイプ)、“ほくろのがん”ともいわれるように、ほくろ(母斑細胞)から生じることもあります。大きなほくろや急にできたほくろなどは、このがんに該当する可能性があります。悪性黒色腫はごく初期の小さなものでも、リンパ管や血管を通って全身に転移することがあります。ほくろと区別がつきにくく、発見が遅れることも多い皮膚がんですが、悪性度がとても高いため、できるだけ早期に発見することが重要です。

良性のほくろと悪性黒色腫を見分ける所見には、以下の内容があります。

悪性黒色腫が疑われる所見

  • 形が左右非対称
  • 皮膚との境界がはっきりせず輪郭が不明瞭
  • 色がまだらで濃淡が不均一
  • 6ミリ以上の大きな病変
  • 急速な増大、形状・色調・表面の状態の変化

皮膚がんであっても、転移していない表皮にとどまる初期の段階であれば、手術によって完全に摘出することで、完治の可能性が高くなります。しかし進行してしまうと、リンパ節や内臓へ転移し浸潤も深くなりますので、抗がん剤治療が必要になったり、手術範囲が大きくなったりします。したがって、皮膚がんの特徴を覚えておいて、疑いがあればなるべく早く医療機関で診断してもらい、適切な治療を受けていただくことが重要です。

まとめ

当院では、検査の結果と患者様の状態に合わせた治療方法を詳しくご説明し、インフォームド・コンセントを重視して、最善の治療を行います。
切除した腫瘍は、完全に取りきれているかどうかの確認をしています。腫瘍の切除に伴って生じた皮膚の欠損に対しては、小範囲の場合は、縫合閉鎖や皮弁術(皮膚の血流を保って移植する方法)、広範囲の場合は植皮術を行います。手術方法に関しては、腫瘍の切除範囲や整容的な面を考慮して個別に選択しています。
「できもの」について不安がある方や、少しでも異変を感じた場合は、お気軽にご相談ください。

大阪で粉瘤や脂肪腫、皮膚の悪性腫瘍(皮膚がん)なら大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

皮膚にできた「できもの」が気になる方、できるだけ傷あとを綺麗に治療できるクリニックをお探しの方は、大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院にご相談ください。皮膚のできものは痛みなどの自覚症状がないものも多いですが、中には皮膚の下に垢(角質)や皮脂といった老廃物がたまった粉瘤であったり、脂肪腫と呼ばれる皮膚の下に発生する良性の腫瘍、悪性腫瘍である皮膚がんである場合など多種多様です。異変を感じたら速やかに医療機関を受診し、皮膚腫瘍の種類に応じた検査と適切な治療を受けることが重要です。

大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院は皮膚表面の治療を専門としております。患者様の状況に合わせた適切な治療方法について詳しくご説明し、形成外科医による特殊な縫合で傷や手術痕ができるだけ目立たたないよう最善の治療をめざします。粉瘤などの腫瘍をはじめ、体表にできる「できもの」について気になる方や不安のある方はお気軽にご相談ください。

大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院 概要

医院名 大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院
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診療科目 形成外科
営業時間 10時00分~14時00分,15時00分~18時30分(月曜・火曜・水曜・土曜)
最終受付:午前診13時00分、午後診18時00分
定休日 木曜・金曜・日曜・祝日
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