脂肪腫に類似した疾患|大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

〒542-0076 大阪府大阪市中央区難波3丁目5-1 ナンバ一番ビル2階A号室
TEL. 06-4394-7413
   
ヘッダー画像

脂肪腫に類似した疾患

脂肪腫に類似した疾患|大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

病気や症状で調べる
病気や症状で調べる

脂肪腫(リポーマ)と症状・見た目が似ている疾患

脂肪腫(リポーマ)と症状・見た目が似ている疾患

脂肪腫は、発生する部位や大きさなどによって、他の疾患と症状や見た目が似ている場合があります。中には見た目だけで良性か悪性か判断がつかない腫瘍もありますので、医師の正確な鑑別が必要です。皮膚のしこりやふくらみに気付いたらご自身で判断せず、お早めの受診をおすすめします。

脂肪腫と似た症状を起こしやすい疾患

  • ガングリオン
  • 粉瘤(アテローム)
  • 滑液包炎(かつえきほうえん)
  • 神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)
  • 脂肪肉腫

脂肪腫は、軟部組織(臓器や骨以外)にできる良性の腫瘍性病変で、その中身は脂肪細胞が被膜に包まれた状態になっています。脂肪腫と似た症状を起こしやすい上記の疾患も、非腫瘍性・腫瘍性といった違いはあるものの、「脂肪肉腫」以外はすべて良性です。悪性の「脂肪肉腫」は、中年以降に発生することが多く、初期は脂肪腫と同様に痛みなどの自覚症状は認めず、症状や見た目だけで見分けることはできません。疑わしい場合は速やかに病理組織検査を行う必要があります。
以下、脂肪腫と見た目が似ている疾患の特徴や相違点について解説します。

ガングリオンの特徴と脂肪腫との相違点

発生しやすい部位

ガングリオンは関節を包んでいる関節包(かんせつほう)や腱を包む腱鞘(けんしょう)という組織の近くに発生しやすい傾向があり、手関節や手指などによくみられます。脂肪腫は首や背中、臀部(お尻)といった体の中心に近い部位によく発生します。手足にできる場合でも上腕や大腿部などに発生しやすく、末梢にいくほど発生しにくい傾向があります。

感触・硬さ

ガングリオンの触った感触は比較的硬く、脂肪腫はやわらかい感触であることが多いです。

大きさ・内容物

ガングリオンは数ミリ程度からピンポン玉くらいまでの大きさで、ゼリー状の液体が貯留しています。脂肪腫は数ミリ程度の小さなものから、大きいものでは10センチを超えるものまで様々です。やわらかい感触なので小さい間は気付かれにくく、ゆっくり大きくなり、数センチになってから発見されることが多いです。内容物は薄い膜に包まれた脂肪です。

症状・治療法

いずれも良性で、痛みなどの症状を起こすこともほとんどないため、見た目上の問題や日常生活に支障がないようであれば、無理に治療をする必要はありません。ガングリオンは、ゼリー状の液体が内容物であるため、注射器による吸引で治療する場合もありますが、状態によっては手術が必要になることもあります。一方、脂肪腫は内容物が脂肪なので注射器で吸引するといった治療はできず、現在のところ手術による摘出しか治療法がありません。気になるふくらみやしこりが皮膚に生じている場合は、一度ご相談ください。

粉瘤(アテローム)の特徴と脂肪腫との相違点

脂肪腫は薄い膜に脂肪が包まれた良性の腫瘍です。一方、粉瘤は皮下に発生した袋状の組織に、角質(垢)や皮脂といった老廃物がたまってできたものです。どちらも自然に治ることはなく、徐々に大きくなる傾向があります。大きくなると皮膚が盛り上がる点は似ていますが、成り立ちや内容物はまったく異なります。

発生しやすい部位

粉瘤は皮膚の浅い層にできやすいことから、しこり全体の皮膚を通して中身の老廃物が青黒く透けて見えることが多いです。皮膚の開口部が黒い点(皮脂が酸化したもの)として見えることもあります。
脂肪腫は皮膚の深い層にできやすく、そのため皮膚の色の変化はありません。単に皮膚が盛り上がって見えることが多いです。

感触・硬さ

粉瘤は触れると硬く弾力があり、しこりのような感触です。脂肪腫はゴムのようなやわらかい感触です。

そのまま放置した場合の症状

いずれも徐々にサイズが大きくなっていく傾向があります。粉瘤は炎症を起こすことがあり、化膿して、痛み、赤く腫れる、熱感といった症状を伴うことがあります。一般的な脂肪腫は炎症を起こすことはほとんどありません(血管脂肪腫の場合、例外的に痛みを伴うことがあります)。また、粉瘤は何かのきっかけで開口部から内容物が体外に出ると、独特の臭いを発することがありますが、脂肪腫はこうした臭いはありません。

治療

脂肪腫、粉瘤ともに自然治癒することはなく、根治には手術が必要です。脂肪腫の手術では、脂肪腫直上の皮膚を直線的に切開し、脂肪を包んでいる被膜ごとすべて摘出します。粉瘤の手術にはくり抜き法と切開法があります。老廃物がたまる袋状の組織が残ると再発の可能性が高くなるため、袋状の組織もきれいに取り除く必要があります。

滑液包炎(かつえきほうえん)の特徴と脂肪腫との相違点

発生しやすい部位

滑液包とは関節と骨の間にある小さな袋状の組織で、中には少量の液体(滑液)が入っており、関節が滑らかに動くためのサポートとしてクッションの役割をしています。滑液包炎は、運動などで特定の部位を繰り返し使用したり、ぶつけたりすることで滑液包に炎症が生じて起こります。滑液包炎では余分な体液がたまることがあり、コブ状の腫れを伴います。肩関節に頻度が高く、ひじ(曲げたところの先端)、ひざ(お皿の直上やお皿の少し下)、足首(足首の外側)などにもよく見られます。
脂肪腫は首や背中、臀部といった関節以外の場所にも発生します。

感触・硬さ

いずれもやわらかく弾力がありますが、滑液包炎は圧迫すると痛みを生じます。

内容物

脂肪腫の内容物は脂肪で、時間をかけてゆっくり大きくなるため気付きにくく、1センチ程度になって発見されるケースが多いです。滑液包炎のコブの正体は出血を伴った滑液の貯留で、超音波(エコー)検査で確認できますが、注射器で液体を採取して炎症の状態などを調べることも可能です。

治療

滑液包炎の治療では、炎症を抑えて痛みや腫れを緩和させることを優先します。炎症の原因に発症部位の酷使や生活習慣が影響している場合には、安静や習慣の見直しが必要です。慢性化や悪化している場合には、外科的な治療も考慮します。

神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)の特徴と脂肪腫との相違点

発生しやすい部位

神経鞘腫とは、末梢神経から発生する良性の腫瘍で、皮下組織や筋肉に発症しやすい傾向があります。皮膚の浅い部分に発症すると、コブのようなふくらみを認めます。深い部分にできると、痛みやしびれなどの症状を起こすことがあり、三叉神経鞘腫では顔面のしびれや知覚低下を伴うこともあります。
脂肪腫はほとんどが皮下に発生し、皮膚表面から触れるとゴムのようなやわらかい感触で、痛みやしびれなどはありません。

大きさ

いずれも薄い袋状の膜を持つ良性の腫瘍で、多くはゆっくりと大きくなりますが、何年間も大きさが変わらないこともあります。ただし、まれに大きさが短期間に変化するものもあるため注意が必要です。

治療

いずれも症状がなく、見た目や日常生活に支障がなければ治療を急ぐ必要はありません。ただし、症状がある場合やサイズが短期間に大きくなる場合には、早急な手術が必要になることもありますので受診をおすすめします。

脂肪腫が疑われたら、放置せずに一度ご相談ください

脂肪腫が疑われたら、放置せずに一度ご相談ください

脂肪腫は良性腫瘍であり、放っておいても悪性化することはほとんどありません。ただし、脂肪腫と症状や見た目がよく似た脂肪肉腫という悪性腫瘍が疑われることがまれにあるので注意が必要です。脂肪肉腫かどうかは、大きさや発生部位の深さ、硬さ、周辺組織への癒着の状態などから、ある程度わかることもあります。当院では、超音波(エコー)検査を行っており、必要に応じて他院でCT検査、MRI検査などの画像検査を受けていただくことで、より正確な診断につなげています。また、脂肪腫の大きさや場所などによって、手術に全身麻酔が必要と判断される場合や、悪性を疑う場合には、連携している大学病院などをご紹介し、スムーズに治療が受けられる体制を整えています。脂肪腫が疑われたら、放置せずに一度ご相談ください。

pagetop