先天性耳瘻孔|大阪皮膚のできものと粉瘤クリニック古林形成外科難波院

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先天性耳瘻孔

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先天性耳瘻孔とは

先天性耳瘻孔とは

先天性耳瘻孔とは、生まれつき耳の付け根付近に小さな穴が開いている状態を指します。多くは1~1.5センチ程度の浅い穴で、皮下には管腔または袋状の構造が埋まっています。中には耳の穴とつながるほど深いものもあります。
耳は、胎児期に将来耳になる組織が複数癒合することで形成されますが、その過程で一部癒合がうまくいかず、隙間が生じることで耳瘻孔が発生すると考えられています。原因として遺伝も知られており、耳の異常の中でも頻度の高い疾患の1つです。

先天性耳瘻孔の症状

耳瘻孔では、ほとんど症状が出ないことも多いですが、異臭を放つチーズ様の分泌物(垢や皮脂腺分泌液)が穴から出てきたりすることがあります。また、皮下の管腔や袋状の構造に分泌物が溜まり、そこに細菌が付着して感染を起こすと、腫れ(炎症)や痛み、熱感、かゆみといった症状が現われます。慢性化すると細菌感染を繰り返し、別の部位に二次性の開口部を作ったり、瘻管が分岐したりして患部が広がります。耳前部や耳後部に膿瘍(不良肉芽)がみられることもあります。
一度感染を起こすと、抗生剤による薬物治療が必要になったり、腫脹した部分を切開して排膿したりする治療が必要になります。

先天性耳瘻孔の治療

感染を起こしたことのない無症状の耳瘻孔の場合は、治療の必要性はありません。しかし一度でも感染を起こした既往があれば、今後も感染を繰り返す可能性が高いため手術による摘出をおすすめします。炎症(痛みがある)、膿が溜まる・出る、においがする、などの症状がある場合も、治療対象です。
耳瘻孔は自然に塞がることはなく、炎症がひどい場合や感染を繰り返すときには、抗生剤などの治療で炎症を抑えてから、瘻孔ごと完全にくり抜く手術(先天性耳瘻孔摘出術)を行う必要があります。手術は皮膚の欠損を最小限に抑えて行うため、手術後は時間が経過するほど目立たなくなります。
成人の場合、局所麻酔下での摘出で、日帰り手術が可能です。小児の場合は、全身麻酔が必要になることが多いです。

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